近年、自然派ワインがワイン界に旋風を巻き起こしています。

アメリカには正式な定義はありませんが、一般的にナチュラルワイン（ナチュールワイン）とは、添加物を一切使用しないか、ごくわずかしか使用しないものを指します。

具体的には、有機栽培やバイオダイナミック農法、あるいは単に化学薬品を使用していないブドウ園で生産されたワインなどです。ワイン職人は、ワインの発酵を促進するために人工的な酵母の代わりに、自然に存在する酵母を使用します。

オレンジワインとは？

自然派ワインの中で人気のあるカテゴリーにオレンジワインがあります。（すべてのオレンジワインが自然派ワインというわけではありません）

オレンジワインは、白ブドウを皮ごと浸漬したものから作られます。赤ワインと同じように、ブドウを丸ごと容器に入れて発酵させ、皮と種から色、香り、味、タンニンなどの化合物をワインに含ませるのです。皮の厚さや色、発酵槽で過ごす時間によって、最終的なワインの色が変わり、淡いアプリコットから琥珀色に近い色まで、さまざまな色に仕上がります。

オレンジワインは新しいワインの種類のように聞こえますが、実は何千年も前から作られており、最初はグルジアで、その後スロベニアやイタリアなどでも作られるようになりました。

オレンジワインは、独特の風味を持ち、様々なチーズと合わせられることが知られています。ワインにはさわやかな酸味があるので、チーズの脂肪分に合わせやすいのです。

オレンジワインが好まれる理由の一つに風味の良さが挙げられます。赤ワインとも白ワインとも全く違い、テクスチャーはより重層的になる傾向があります。白ワインやロゼワインに比べると、オレンジワインには少しボディがあるという特徴もあります。

チーズとオレンジワインの相性は？

チーズとワインの相性で言えば、生乳のチーズにオレンジワインを合わせるのがおすすめです。どちらも、保存料や添加物が使われず（あるいは控えめで）、シンプルながら至福の味わいです。

まず最初におすすめしたいのは、牧草を食べて育った牛の乳で作ったチーズと、有機栽培の生産者が作ったオレンジのスパークリングワインの組み合わせです。

スパークリングワインは、ワインを瓶の中で一回発酵させたもので、シャンパーニュなどに比べ、爽やかで癖がなく、価格も手ごろなものが多いです。

シンプルであるため、瓶詰め後数年で飲みきることを想定しています。

若いスパークリングワインは一般的にチーズと相性が良く、発泡性のオレンジワインも例外ではなく、特にクリーミーなチーズとよく合います。

一方、熟成したオレンジワインは、180日以上果皮と一緒に寝かせたものです。その深い、より複雑な味と丸い口当たりは、伝統的なフランスやスイスのラクレットとの理想的なペアリングになります。

ブルーチーズは、他の牛や山羊の生乳を使ったチーズと同様に、濃厚でありながらクリーミーな食感で、甘口ワインとの相性も抜群です。

オレンジワインには、甘く香ばしいもの、軽いものから深い辛味のものまで、さまざまな味と色があります。この多様性こそが、チーズとのペアリングの楽しさなのです。

オレンジワインは、ブドウやワイン造りの特性上、フレッシュな味わい。が特徴。このため、つまり、塩気のある若いチーズととても合わせやすくなっています。

また、多くのオレンジワインの特徴のひとつは、ナッツのような風味があることです。そのため、グリュイエールやコンテなど、似たような風味を持つチーズと合わせるのがおすすめです。お互いの良さが引き立ちます。

また、テロワール*的なアプローチで、オレンジワインと同じ産地のチーズを合わせるのも面白いですね。

ワインはチーズのナッツ、バター、香ばしさ、ローストオニオンの風味といった特徴を引き出し、チーズは辛口のワインの中にある果実味を少し引き出してくれるので、この二つは最高の組み合わせといえます。チーズとワインの組み合わせはワインを面白く、魅力的で美味しくしてくれます。

オレンジワインを他の食材と合わせるなら？

‍オレンジワインを他の料理と合わせてみたいという方には、ヘーゼルナッツなどのナッツ類でナッツ感を演出することをおすすめします。

シャルキュトリーやシーフード料理と一緒にオレンジワインを出すのも良いでしょう。ワインには合わせにくいとされるスパイシーな料理も、オレンジワインとなら相性抜群です。

迷わず試してみよう

チーズとおつまみの盛り合わせに、他のお気に入りを加えようと思っているけれど、オレンジワインに合うかどうかわからない？合わせることを考えるなら、ワインと料理の食感、酸味、塩味などが合うかどうかを重視したほうがいいでしょう。バランスをとることが大事です。

どのワインがどのチーズと一番合うかを判断するには、やっぱり試してみるのが一番ということはよくあります。特に、オレンジワインのカテゴリーは種類が豊富なため、ペアリングの組み合わせも無限大です。いろいろな組み合わせを試してみることで、どれが一番合うのかがわかるのです。ぜひあなただけのお気に入りのペアリングを見つけてみてください。