オレンジワインとは? 愛好家が追い求める、ユニークなワイン
「ワイン」と聞いて、何色を思い浮かべますか?
ほとんどの人は、赤や白を思い浮かべるのではないでしょうか?。しかし、実はオレンジ色のワインも存在するって知っていましたか?
華やかなタンジェリン色から落ち着いたゴールド色まで、オレンジワインは写真映え間違いなし!な色合いをしています。もしかしたら、インスタグラムで素敵なオレンジワインの写真をみたことがある方もいるのでは?
そんな魅力的なオレンジワインですが、実は謎がいっぱいです。
なぜオレンジワインは特別な色をしているのでしょうか?
どんな味わいなのでしょうか?
そして、どんな料理と合わせるのが良いのでしょうか?
この記事では、このユニークなワインに関するすべての疑問にお答えします!
オレンジワインについて
琥珀色の美しい色合いと、その名前からついつい想像してしまいますが、オレンジワインはオレンジから作られたものではありません。人工的な着色でもなく、ワインカクテルの一種でもありません。白ブドウを発酵させる際に、皮を残したまま造って生まれたのがオレンジワインなのです!オレンジワインはすべて自然なものからできています。
オレンジワインという種類のワインを初めて聞く方もいるかもしれませんが、実はこれは何世紀も前から存在していました。ワイン学者によると、オレンジワインは紀元前6000年にヨーロッパのジョージアで初めて飲まれたと言われています(ジョージアはワインの発祥地とも考えられています)。
何千年もの間、オレンジワインの存在はあまり知られていませんでした。しかし、20年ほど前からその存在が注目されるようになり、今では世界中のワイン愛好家がこのユニークなスタイルのワインを追いかけています。
ジョージア、スロベニア、イタリアそしてフランスのオレンジワインが最もよく知られていますが、近年はオーストラリア、南アフリカ、アメリカ・ニューヨークなど、新しい世界のワイン産地でも、とてもエキサイティングなオレンジワインが生産されています。
オレンジワインは専門用語では、「スキンコンタクトワイン」と呼ばれています。
これはこのゴールドに輝くワインがどのように造られるかに由来しています。
では、オレンジワインの製造方法を、他のワインの製造方法と比べてみることで、名前の由来に迫ってみましょう。
オレンジワインはどのように造られるのでしょうか?
赤ワイン、白ワイン、スパークリングワイン、ロゼワインと同じように、オレンジワインはブドウを圧搾して発酵させてつくられます。しかし、他のワインと異なるのは、加工するときのブドウの状態です。
白ワインを造る場合、ワインの作り手はブドウの皮と種を取り除き、プレスしてジュースにします。これにより、ぶどうに存在するタンニンの多くが取り除かれ、同時に、色も皆さんがよく知るアイボリー色になります。ブドウの果皮を取り除けば、ブドウの果汁から白ワインができるのです。
実は皆さんが好きな白ワインの多くは、黒ブドウから造られているのです!黒ブドウとはいえ、皮や種を取り除いて作られるため白色になるのです。例えば、シャンパンは、シャルドネ種とピノ・ノワール種の混合で造られる代表的な白のスパークリングワインです。
一方で赤ワインは、ワインの生産中にブドウの皮をつけたままにして造られます。こうすることで、タンニンが多く、深い赤色のワインができるのです。
ロゼワインもこの方法で造られますが、赤ワインと比べてもっと早いタイミングでブドウの皮が取り除かれます。そして、きれいなピンク色のワインが出来上がります。
それではオレンジワインはどのように作られるのでしょうか?スキンコンタクトワインと呼ばれるオレンジワインは、白ブドウを皮ごと使用します。つまり、破砕したブドウを発酵させる間に、皮と種によるタンニンが増し、色も濃くなるのです。スキンコンタクトワインの多くは、実際のオレンジというよりはゴールデンイエローに近い色ですが、中には明るい琥珀色のワインに仕上がるものもあります。
オレンジワインを、他のワインと比べて、より「自然なワイン」と考える人もいます。というのも、ブドウの皮を残すことは、ワインの作り手がワインに干渉することが少ないということだからです。
オレンジワインはどんな味?
オレンジワインはさまざまな白ブドウを原料としているため、品種ごとに味が異なります。そのため、正確な味の特徴を説明することは難しいです。
しかし、その製造過程でブドウの皮が含まれるため、白ワインに比べてタンニンが非常に多くなっています。その結果、複雑でとっても興味深い味わいのワインが生まれるのです。
一般的にオレンジワインは、赤ワインのような深みのある味わいと、白ワインのような爽やかさを併せ持つ、しっかりとしたフルボディと表現されます。
一般的なテイスティングノートは以下の通りです。
・白桃
・ヘーゼルナッツのような香ばしい風味
・フルーツビール
・アプリコット
・オレンジピール
・はちみつ
また、一部のオレンジワインは、少量だけしか楽しんで飲むことができないほどの味の濃さで知られています。
オレンジワインはどう飲めばいい?
さまざまな品種を使用するため、一律に飲み方をお勧めするのが難しいのがオレンジワインの特徴。ベストな飲み方は、オレンジワインが作られる品種によるため、ぜひブドウの品種に着目してみてください。品種によって、ワインをどのように提供するかが決まってきます。
ほとんどのオレンジワインは、冷やし過ぎない程度に楽しむのがベストですが、フルボディのワインの中には、少し高めの温度で楽しむことができるものがあります。逆に、デザート用のオレンジワインやスパークリングワインは冷やして飲むのが最適です!
オレンジワインと料理の相性は?
綺麗な琥珀色が特徴のオレンジワイン。料理とどのように合わせるかは、ワインに使用されているブドウの品種に大きく影響しますが、一般的には、白ワインよりも合わせるのが少し難しいと言われています。これは、その複雑な風味とナッツのような質感が理由です。
でも心配はご無用!実はオレンジワインは、伝統的な日本料理や韓国料理などのアジア料理にぴったり合う相棒なのです!発酵したキムチ、大豆、わさびなどと合わせてみてください。なんと大胆な組み合わせ!きっとその相性に驚くこと間違いなしです。
チーズとオレンジワインの相性は?
オレンジワインのフルボディとタンニンの風味は、ハードチーズ、それも白ワインとならケンカをしてしまうような、塩辛い熟成したチーズと特に相性バッチリ!
チーズとオレンジワインの相性について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
L’atelier(アトリエ)からのおすすめ
オレンジワインも様々ですが、シェーブルチーズや優しいウォッシュチーズと相性の良いものが多いでしょう。アトリエでは、スーマントランやサントモールなど、オレンジワインにぴったりなチーズを提供しています。
ぜひアトリエで、オレンジワインとチーズのお気に入りの組み合わせを見つけてみてください。