南フランスのヴォクリューズ県オランジュ出身のローラン・バニョルは、ニームのソムリエ学校を卒業後、ニースやパリで15年間ソムリエとして活躍しましたが、自分のワインを造りたいという思いから、故郷ではなく、2008年にラングドックで「マス・ロー」を設立しました。家族で楽しむためにワイン造りを始めたものの、工業的な手法に疑問を感じ、自然派ワインの道へ進むことに。特にスーヴィニャルグ村の「モン・ド・マリー」のティエリーとの出会いが彼のワイン造りに大きな影響を与え、ナチュラルワインへの情熱がさらに深まります。2018年にはついに自身のワイナリーを完成させ、農薬や培養酵母、SO2を一切使用せず、フランスの伝統的なスタイルを守りながらリーズナブルな自然派ワインを造り続けています。現在、彼の畑はラングドック北部に広がり、樹齢100年のウィヤードやサンソーなどが植えられていますが、収量は少なく、それでも「手頃な価格で誰もが楽しめるワイン」を目指しています。また、畑仕事に集中するため、サロンや展示会には参加せず、仲間と共にナチュラルワインの理想を追求し続けています。