Présentation- サン・マルスラン(Saint Marcellin)とは
フランス中央部、オーヴェルヌ・ローヌ・アルプのイゼール地方のドーフィネ県発祥の、牛乳を使ったチーズです。元々は、酪農家が家族で食べる用や地元の市場用に、山羊のミルクと牛乳を混ぜて作られていた小さなチーズでしたが、現在は牛乳のみで作られています。
ヘーゼルナッツのような香りに、クセがなく甘みと酸味のバランスが良い、とても食べやすいクリーミーなチーズです。
Histoire- サン・マルスランの歴史
その歴史は古く15世紀(1445年)に、ドーフィネ県の君主であった後のルイ11世が、熊から逃れるのを助けた2人の木こりの家でこのチーズを発見し、王室の食卓に導入したことがきっかけで広く知られるようになりました。
19世紀(1863年)には、当時のフランスの王であったルイ・フィリップの大臣オーギュスト・カシミール=ペリエが、サン・マルスランを試食し「おいしい!」と感激し、「毎週、城に送ってくれ」と言ったとか。これにより、サン・マルスランはさらに有名になりました。
また、近年では著名な料理人であるポール・ボキューズもこのチーズを広めるのに一役買い、2013年にIGP(地理的表示保護)の認定を受け、イゼール、ドローム、サヴォワが対象となりました。時を経て多くの人に愛されてきたサン・マルスランですが、ドーフィネとオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地方を代表するチーズとして、今も人々を魅了し続けています。
Comment conserver?- サン・マルスランの保存方法
クッキングペーパーでくるみ、ラップに包んで冷蔵庫にて保管し、お早めにお召し上がりください。
Accord mets et vins- サン・マルスランのレシピと一緒に飲みたい美味しいワイン
フレッシュなサン・マルスランにはボジョレーを。熟成してクリーミーになったら、甘口の白ワインがおすすめ。また、クルミのパンと合わせるのも◎サン・マルスラン発祥の地、ドーフィネはクルミの名産地でもあります。