Présentation - フルム・ダンベールとは
フルム・ダンベールはフランス中南部の山岳地帯オーヴェルニュ地方のチーズ。「フルム(Fourme)」とは、オーヴェルニュ地方の方言で円筒形のチーズのことを指します。酪農家たちからは「高貴な青カビ」とも呼ばれている、少しハイクラスな雰囲気の漂う青カビチーズ。直径よりも高さがあり、円筒形の珍しい形が特徴的です。いかにも青カビタイプのチーズ、という見た目ですが、その見た目に反して比較的マイルドな味わいなので、青カビ初心者さんにも自信を持ってお届けしたいチーズです。
Histoire- フルム・ダンベールの歴史と背景
フルム・ダンベールは8世紀に彫られたと言われる建築遺産に登場します。ピュイ=ド=ドーム村のラ・ショールム教会にある什器石などの建築遺産には、ソーセージ、ハム、卵、アリなどの当時地元で生産、消費されていた品々が刻まれており、その中にフルム・ダンベールも刻まれているのです。
また、18世紀には、フルムダンベールは、貨幣の代わりとして使用されていました。厩舎、チーズ製造施設、家などとして使われる山の建物を借りるにあたって、フルムダンベールが取引に使われていたのです。
Accord mets et vins - フルム・ダンベールのレシピと一緒に飲みたい美味しいワイン
フルム・ダンベールのテクスチャーは、しなやかでクリーミー、そしてとろけるような質感です。「高貴な青カビ」と呼ばれるだけあり、上質で香り高い乳製品の味を持っています。わずかに塩気を感じますが、口の中ではかなり丸みを帯びていて、強すぎず穏やかです。
青カビチーズの定番、ナッツ、レーズン、はちみつなどに合わせて食べるのもあり、ピザやキッシュに入れたり鴨肉やビーフのステーキに合わせる肉用のソースにするのもコクが出ておいしいです。フォンデュの隠し味に使ってブルーチーズフォンデュにする、という裏技も!
青カビチーズというと赤ワイン、というイメージが湧くかもしれませんが、ぜひ合わせて見て欲しいのがシトラスやフローラルのアロマを感じる黄金色に輝く白ワインです。ソーテルヌやリースリングがおすすめ。