生産者情報
マッシモ・マルキオーリとアントネラ・ジェローザは、パルティーダ・クレウスを支えるイタリア人カップル。
スペイン北部カタルーニャ地方の沿岸部、タラゴーナから東北に30km。ボナストレ村に拠点を置くオーナーのマッシモ氏は、代々ワイン造りを行っている家系でイタリアのピエモンテ出身。パートナーのアントネッラによると、生粋のワイン人で「マッシモの血はワイン」と言わせるほど。
20 年前に建築の仕事でバルセロナに来たことがこの地を選んだきっかけ。カタルーニャのなかでも特に「タラゴーナ」の土地に惹かれ、2000年に2haの畑を購入しワイン造りを始めました。標高200m、海まで4㎞、森に囲まれた畑に植えられた数本のスモイの古木を発見したことがきっかけというのも特徴。
地元のブドウ品種の古木を回収して、自分たちのワインを造りはじめました。ほとんどの場合、そのブドウ畑は放棄された状態に近かったそうですが、新しいブドウ畑を見つけると、近くの町まで行って所有者を調べ、ブドウ畑を買うか、せめて農場を作ってもらえないかと持ちかけました。それらの畑は非常に古く、収穫量も少なく、時代遅れのブドウ品種のため、奇妙な目で見られました。例えば、スモールのように色が足りないという理由でD.O※.失格になったものもあれば、受け入れすらされなかったものもあります。
しかし、彼らは、より「国際的」な品種と引き換えに、地元の誰もが見放したブドウで信じられないような自然なワインを造る、クレイジーなイタリア人として知られています。
もちろん畑は不耕作で、ぶどうは一見どこにも見当たらないほど様々な草木の中に埋もれています。
ぶどうの木の枝は天高く枝が伸び切り、自然がくれた環境でスモイ、ガルー、ヴィニャテール、カルトゥシャ・ベルメイなどを栽培していて、この土地に元々あった地場品種だけを使った真のテロワールワインを造ることだけに全力を注いでいます。
限りなくナチュラルにこだわった彼らのワインに共通しているのは、低アルコールと酸の切れ味で、飲みごたえのあるワインです。
※D.O. デノミナシオン・デ・オリヘン:スペインの食品に対して与えられる原産地呼称制度。1970年代に「ブドウ畑、ワインおよびアルコールに関する法令」が施行されると、原産地呼称庁(INDO、現 品質呼称局)が設立されて、原産地呼称制度(DO)が定められました。
ワインについて・味わい
スペインワインといえば、太陽を感じる濃くてタップリとした味わいで口に含むと爆発的に濃厚な果実が広がる印象。樽熟すると樽香と共にマッタリ濃厚な果実を感じるというのが一般的なイメージ。
しかしマッシモ氏の造るワインは真のテロワールワインで、柑橘系の酸味とりんごの蜜の甘やかさを感じ取れます、
じんわりと広がる出汁感。ほのかに舌に感じる揮発酸が旨みと絡まり合い、複雑味を生み出します。
バルセロナの「BAR BRUTAL」はじめ、パリ、ウィーンなどの自然派レストランで大人気の生産者。
ラベル、コルクのデザインはボルハ・マルティネスというバルセロナ出身の世界的に有名なアーティストによる作品を使用していて、デザイン性も◎
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