Présentation- このチーズについて
トリアングル・バルビシェット(Triangle Barbichette)はフランスのロワール地方、ベリーという地域で製造される高品質なシェーヴルチーズです。『Triangle』とは『三角形』、『Barbichette』とは『小さな口ひげ』、つまりひげのある山羊のことを意味しています。この地域に山羊乳を用いて手作業で製造され、10日間の熟成期間を経ることで、洗練された味わいとなります。その特徴的な形状から「平らな三角形のシェーヴルチーズ」とも称され、他のシェーヴルチーズ同様に表面には木炭粉がまぶしてあります。
しっとりと締まった生地に、塩分がほどよく配合されていることで、旨みが引き立ちつつも爽やかな酸味とほのかな甘みが感じられます。そのままでも十分に美味しく、なめらかな舌触りが魅力います。
Histoire- このチーズの歴史
フランスのロワール渓谷で何世紀も前からヤギチーズの生産が盛んです。その特徴的なグレーの外皮は、古くから伝わる製法によるものです。昔、多くのシェーブルチーズの外皮はチーズに保存性を高め、細菌や害虫から保護するために木炭の灰で覆われていました。同時に、灰はチーズが熟成する際の表面の乾燥を防ぎ、食感と風味に独自の豊かさを加えるのに役立ちました。
Région-このチーズの生産地域
フランスのチーズ文化の欠かせない一部であるシェーブルチーズ。その多くはロワール地方で生産されています。ロワール地方がシェーブルチーズの中心地となった理由の一つは、この地方に山羊が多く飼育されていたことです。その背後には、8世紀にフランスに攻め入ったサラセン軍(イスラム教徒)が、トゥール・ポワチエ間の戦いでフランス軍に敗北し、食料として連れてきていた山羊と、チーズ作りを担っていた女性を置いて去ったことが関係しています。この出来事が文化の交流を生み、フランスのシェーブルチーズの基盤となったのです。
トリアングル・バルビシェットはそんな歴史を持つ、フランス、ロワール地方、ベリーと呼ばれる地域にて、シェーブルチーズの生産を長年続ける生産者、「Fromagerie Pierre Jacquin & Fils」によって製造されいます。この地域は豊かな自然環境と良好な気候が揃い、最高品質の山羊乳を生産するための理想的な地であり、チーズ製造におけるその技術と伝統を受け継ぎつつ、新たなチーズの可能性を追求し続けています。歴史と新たなアイディアの融合であるこのチーズをぜひお楽しみください。
Accord Vin et Fromage - 合わせるのにオススメなワイン
風味を最大限に引き立てるには、軽口でセミドライの白ワインが最適です。その中でも、フランス・ロワール地方のソーヴィニヨン・ブランやシャルドネといった爽やかな酸味と果実味が特徴のワインが、このチーズとの組み合わせでは特にオススメです。その他、エルデベリーやアプリコットの香りがする軽めの白ワインも、このチーズとのマリアージュを楽しむことができます。