Le vigneron -「カオール・ビオ」の生産者情報
「カオール・ビオ(Cahors Bio)」を生産している「クロ・ラ・クータル(Clos La Coutale)」は、フランス南西部のカオール地区でワインの醸造を行っています。この蔵元は、現在の所有者の6代前に造られており、1895年には、パリ・ワインコンクールで銅賞を獲得しました。家族経営でワイン造りに励む「クロ・ラ・クータル」は、父親のヴァルミー・ベルネド氏は引退しており、現在では息子であるフィリップ氏が経営を引き継いでいます。
Description - 「カオール・ビオ」の味わい
「カオール・ビオ」は、カオール地方らしいマルベック85%とメルロー15%がブレンドされた赤ワインです。温度管理されたステンレスタンクで醸造され、定期的なピジャージュ(櫂入れ)により、果実味と香りを丁寧に抽出します。その後、木製の樽と大樽で熟成すること12か月間。完成するのは、ブラックフルーツや熟したプルーン、ほのかなスパイスのニュアンスが広がる調和のとれたタンニンと、深みのある余韻。完熟した旨味の中に、新鮮な風味も感じられる味わいです。
Région -「カオール・ビオ」の生産地について
カオール地区は、フランス南西部のロット県に位置しています。この地域の食文化を特徴づけるのは、何と言っても「黒ワイン」と呼ばれる濃い赤ワイン。主にマルベック種のぶどうを使用し、タンニンが豊富で力強い味わいが特徴的です。中世時代からワイン造りが行われており、特にイギリスでは高い人気を誇っていました。「クロ・ラ・クータル」が生産している「カオール・ビオ」もこの黒ワインにあたります。
カオールの特産品には、冬季に採れる黒トリュフや、中世から栽培が続けられているサフランがあります。また、ロックフォールに次ぐ有名なチーズ「カブリオール」もこの地域の誇る特産品の一つです。
伝統的な料理としては、白インゲン豆と鴨肉やソーセージを煮込んだカスレや、鴨肉を自身の脂で調理した保存食であるコンフィ・ド・カナール、そして地域の祝い事に作られる羊肉のシチューであるパストゥレなどが挙げられます。
チーズとのペアリング - Dégustation avec Fromage
「カオール・ビオ」は、主にマルベック種を主体に造られ、しっかりとしたタンニン、豊かな果実味、スパイシーさ、時には土っぽいニュアンスが特徴の赤ワイン。この力強いワインに合うチーズとしては、まずブルーチーズが挙げられます。特にロックフォールは塩味と濃厚な風味が「カオール・ビオ」の果実味と絶妙に調和し、双方の個性を引き立て合います。
また、熟成したハードチーズ、例えばコンテやボーフォールもぴったり。ナッツのような香ばしさやコクがワインのタンニンと美しく絡み合い、深みのある味わいを楽しむことができます。
さらに、ウォッシュチーズ、例えばエポワスやリヴァロのような香り高いチーズも、「カオール・ビオ」の力強い味わいに負けることなく、豊かな風味の調和を生み出します。
そして、熟成タイプのシェーブルチーズもおすすめ。シェーブル特有の酸味と熟成による複雑な風味が、ワインの酸味や果実味と見事に調和し、上品な後味を残します。