Présentation- 「ル・グラン・バリジアン」について
「ル・グラン・バリジアン(Le Grand Barisien)」は、白カビのソフトチーズです。しかし、一般的に白カビチーズは、脂肪分40〜50%で作られますが、ル・グラン・バリジアンは、75%以上の脂肪分で作られる「トリプルクリームチーズ」にあたります。その結果、滑らかでクリーミーな味わいは格別そのもの。さらに生地には、トリュフが贅沢に加えられています。熟成が進むにつれて、クリーミーな味わいをヘーゼルナッツやマッシュルームの繊細な風味が引き立っていきます。
Histoire- 「ル・グラン・バリジアン」の歴史
「ル・グラン・バリジアン」はドンジェ社(Dongé)が製造するチーズです。1930年、エティエンヌ・ドンジェによって設立されたドンジェ社は、ミューズ県にある人口150人のトリコンヴィルにあります。3世代にわたり、AOPのブリー・ド・モーを中心に伝統的な製法でチーズを作り続けています。情熱を注いで作られた彼らのブリー・ド・モーは、ヨーロッパの一流レストランで食されるほどの一品です。
Région-「ル・グラン・バリジアン」の生産地域
ドンジェ社のあるミューズ地方は、歴史的にパリとロレーヌ地方を結ぶ位置にあり、特にブリー・ド・モーの生産では、パリ近郊のイル・ド・フランス地域と並んで重要な産地となっています。
ドンジェ社のブリー・ド・モーも、代表的な生産者のひとつです。また、ブリー・ド・ムラン(Brie de Melun)も、この地域で作られる伝統的なチーズです。ブリー・ド・モーに比べてやや小ぶりで、より塩味が強く、熟成期間も長めです。
ほかにも、ミューズ地方では、肉料理や川魚を使った料理が多く見られます。例えば、豚肉や牛肉を地元産のワインや香草とともにじっくり煮込む「クーフィアック」と呼ばれるシチュー料理は、寒い季節に家庭でよく食べられる伝統料理のひとつです。ミューズ川で獲れる新鮮な魚や川エビも食卓に並び、素朴ながらも豊かな味わいを楽しめます。
Accord Vin et Fromage - 合わせるのにオススメなワイン
「ル・グラン・バリジアン」は、トリプルクリームの柔らかな白カビチーズで、その特徴に合わせてワインを選ぶと、より深い味わいを楽しむことができます。
若いうちには、シャンパンがおすすめです。クリーミーなチーズと爽やかな泡の相性が抜群で、特別な時間を演出してくれます。また、シャブリやプイィ・フュイッセといったミネラル感のある辛口白ワインも、チーズの繊細な風味を引き立ててくれます。
熟成が進んだら、ブルゴーニュの軽やかなピノ・ノワールがよく合います。チーズが持つヘーゼルナッツやマッシュルームの風味と見事に調和するでしょう。また、ムルソーやピュリニー・モンラッシェといった複雑味のある白ワインや、熟成シャンパーニュとの組み合わせも素晴らしい味わいを生み出します。
もちろん、「ル・グラン・バリジアン」と同郷のアルザス・ロレーヌ地方のワインともよく合います。特にリースリングやピノ・グリは、チーズのクリーミーさと見事に調和し、地域の食文化を体現する組み合わせになるはずです。