フランスのチーズ屋さん「フロマージェ」のお仕事
チーズ屋さんにも種類があるの?
実は町で見かける「チーズ屋さん」には大きく分けて2種類あります。
ひとつはチーズを生産者さんから買ってきてそのまま売る、もしくは生産者さんがお客さんにダイレクトに売っている場合もあります。マルシェなどで見かけるのはこちらが多いですね。
もうひとつは、「Affineur/熟成士」と呼ばれる人たちが、農家さんやチーズ生産者さんから買ってきたチーズを、自分たちの熟成庫で一定期間チーズのケアをしてからお店で売っている場合です。(今では一つ目のチーズ屋さんが、熟成士から買ったチーズを売っている場合も見かけられます。)熟成士について詳しくは別のブログを更新しますのでお楽しみに!
チーズの説明・案内
チーズ屋なのだから説明や案内するのは当たり前…でしょうか?もちろん、チーズひとつひとつの特徴や産地、味わいをご案内するのはチーズ屋さんの大事なお仕事です。ですが、時にはとっても難しい質問が飛んでくることも…!
「食後用に20人分のチーズを用意したいのだけど、何種類でどれくらいがいいの?」
「妊婦さんも食べられるチーズはどれ?」
「ブルゴーニュの〇〇という畑で作られたピノノワールで〇〇という生産者の20××年産のワインに合わせたいんだど、羊乳のチーズでおススメ教えて」
「とっても美味しいハーブとスパイスのジャムがあるからそれと合うものを選んで欲しい」
などなど。。。
持っている知識と想像力をフル回転させてお客さんの要望に応えていきます。
また、複数のチーズを選ぶときは彩りや形、食感や乳種などのバランスが良くなるようにセレクトができるのかも、腕の見せ所です。
チーズのメンテナンス
チーズはカビや菌、酵母の力なしでは作ることができず、そしてチーズになってお店に並んでからも生きているため、良い状態を保つためには毎日のお世話がとても大切です。
重力に負けて形が崩れないように反転作業をしたり、自然にカビが外皮に生えるタイプは必要に応じて除いたりします。そのチーズによって好ましいカビとそうでないものを判断したり、チーズは湿度や温度によって毎日味が変わるので、食べごろを見極めたりすることもチーズ屋さんにとって大事な仕事です。
オリジナルアレンジチーズ
チーズ屋さん巡りをしていると、季節によって変わる魅力的なチーズのセレクションの違いだけでなく、そのお店オリジナルでアレンジしたチーズを見つけることができます。
例えば、フレッシュなシェーブルと一緒にダークチェリーのコンポートを載せたケーキのような見た目のチーズ。フランスの伝統菓子パンデピスに挟まれたロックフォール。ノルマンディー地方を代表するカルヴァドスに漬け込まれたカマンベール。ブリードモーにクルミとアプリコット、マスカルポーネを挟んだもの…。などなど、たくさんあります。そのお店ならでの組み合わせを考えて、お客さんを楽しませています。
チーズプレート
フランスでは、食事とデザートの間にチーズを食べることがよくあります。特に大事なお客様を夕食に呼ぶ場合にチーズプレートを用意してもてなしたり、パーティーに用意されていたりします。その時に準備するのがチーズプレート。フランス語ではプラトードフロマージュですね。
大きく分けて2タイプあり、大きな塊を一枚のプレートに乗せて皆が好きな大きさにカットして食べられるようにしたものと、一口サイズに様々な形に切られたものが既に盛り付けられているものがあります。どちらも、彩りやバランス、美しく見える盛り付け方法にはテクニックが必要で、そのコンクールもあるくらいですから、鍛錬が必要なのです。
いかがでしたでしょうか?一見何をしているのか分かりにくい「フロマージェ」ですが、この記事が日本にも広がりつつあるチーズ文化を知るきっかけになれば幸いです!
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